自闘
初めまして。 -Cleio- で役者をやっている山本莉華と申します。 2013年7月7日に -Cleio- を立ち上げた時から、初期メンバーとしてここにいます。 お芝居をしています、というと、「きっかけはなんだったの?」とよく聞かれます。 私は、5年前の今日、2011年3月11日に起きた東日本大震災がきっかけでお芝居を始めました。 物心ついたころから演じるのは好きだったのだと思います。だけど、どうしても踏み出せなかった。 今までに感じたことのない揺れの中で、一瞬、死を思いました。 やり残したこととして頭に浮かんだのが、お芝居でした。 2014 年に Essential is invisibleという作品で初舞台を踏み、 2015 年にはSomething Like Mother で初主役を経験し、 今年 2016 年に DRAGON’S HEAVEN 外伝 新選組伝承 巻之弐 MayflyFlute-六月の間奏曲- では初めて音響スタッフを経験し、今に至ります。 芝居を始めたばかりの頃は、ただただ日常の不満やストレスを芝居にぶつけていただけのような気がします。 この世界は、自分自身も含め、信じられるものが少ないと感じていて。 人は人を傷つけ 人は人に傷つけられます。 だけど、生き方も感じ方も環境も同じではないから 何がいいとか、悪いとかではなく そこで生きている、だけ。 偽らずにその姿を見てもらう。観てもらう。目の当たりにしてもらう。 そして役者として、作品を通してお客さんと対話したい。 人は、変われるのか変われないのかは分からないけれど 弱くて汚い自分から逃げずに、たとえ器用には生きられなくとも、傷つき、もがきながら、私は私を生きるだけだと、少しずつそう感じるようになってきました。とても怖いけれど。 これは自分自身との闘い。 これから、末長く見守って頂ければ幸いです。 2016年3月11日 -Cleio- 役者 山本 莉華